こんにちは!オーシャンです。
実は、ミステリー好きで、最近のだと東野圭吾や宮部みゆき、昔のホームズ、江戸川乱歩、アガサ・クリスティー等、色々なミステリー小説やドラマを見てきました。
そんな私が、今回お勧めしたいっ!と思ったミステリードラマが「キリング」です。
何がこれまでのミステリードラマと違うの?
既に、予告編等でもご存知の方がいるかと思いますが、このドラマはひとつの殺人事件が解決するまでの捜査過程を、1捜査日=1日で描いています(24の1話が1時間分を1日にしただけ、とか突っ込まないで)。
予告編を見ていない方はこちらをどうぞ→
最近のミステリードラマはだいたい、1話で1事件が解決。そこで焦点があてられるのは、犯行に用いられたトリックや犯人のアリバイ崩し、犯行の動機、刑事(探偵)がいかにそこに辿り着くか、といった点が多いと思います。
しかし、このドラマはひたすら1事件の解決で1シーズンの26話(私が見たのはアメリカのリメイク版なので※)を使います。
※元々、デンマークで作成されたヨーロッパ阪のキリングは20話です。デンマークで国民の3人に1人が視聴するという史上最高視聴率を記録し、その後ヨーロッパを中心に大ヒットとなり、アメリカでリメイク版が作成されました。
「キリング」では、愛する少女を失った遺族の悲しみ、苦痛とともに心が離れていってしまう家族の姿、そこから何とか立ち直ろうとする姿。また、一つの事件を追いかけ続けることで、刑事の大切なものも次第に遠ざかっていってしまう複雑な心境、関わる人間達の種々様々な想いの交錯が絡み合う姿が全26話を使って濃厚に描かれています。
海外ドラマで好きな展開の一つのスピーディーな展開や、素晴しい風景や衣装といった華やかな見せ場がありますが、キリングでは、深みのある人間描写とともにじっくりとドラマを味わえる展開となっています。
実際にドラマを見た感想
正直に第1巻を借りた時の感想。海外ドラマでよく見る超イケメン、超美女がいない。割りと普通に現実に周りにいそうなキャストが出てるドラマだなぁ。あと、天才の主人公、特殊能力を持つヒロインもいません。。主人公の2人の刑事はそれぞれある弱さを持っていたり。
が、普通にいそうな雰囲気のキャスト達だからこそ、1つの事件を追いかけつつ、ストーリーが進んで行くなかでの遺族の葛藤、刑事達の葛藤に共感し、面白いと感じた。正直、実際に事件が起きて、2・3日で事件が解決出来るってドラマの世界でしょ?実際の事件なら、迷宮入りしたり1ヶ月近くかけて、捜査をしながら徐々に真相に近付いていく。見ていて、事件の解決への進行にリアリティがあると感じてしまった。そこが、他のミステリードラマと1線を画す、内容の濃いミステリードラマ「キリング」。
誰が17歳の少女を殺したのか?
謎解きの醍醐味ともいえる犯人。しかし、この謎は最終話近くで驚きの展開を迎えます。最終話が面白いのは、どのドラマもそうですが、それまでに積み上げられた伏線や登場人物の複雑な感情と絡み合って、まさかのラストを迎えます。
また、視聴者を巻き込むミスリードが多く、まさかあの人が犯人!?と思ったら、あれ?また、誤認逮捕からさらなる悲劇が発生してしまったり。
キリングは17歳の少女殺害事件と、市長選という全く異なる2つの軸が同時展開していきます。徐々に絡み合う事件と市長選。なぜ、17歳の少女が殺されなければいけなかったのか?
この謎を追いかけ、到達する真相はミステリー好きでも予測不可能です(24のように、シーズン途中で怪しくなさそうな人間が黒幕(犯人)といった予想が付いてしまうことはありません)。
終わりに
海外ドラマのスピーディーな展開に慣れている方にとって、キリングの前半は進行がゆっくりで、退屈に感じるかもしれません(私がそうでした。続けて見るか少し悩みました)。
しかし、あるエピソードから徐々に引き込まれていき、最後は一気にレンタルして見てしまいました。1話で1事件のミステリードラマをこれまで見てきた方に、26話(26日)で1事件を追いかけ、謎解きの醍醐味とともに濃密な人間描写を描いた「キリング」をぜひ、お勧めしたいと思います。
注)オーシャンはデンマークのオリジナル版は見ていませんが、シーズン途中から展開が異なるようです。ヨーロッパで絶賛されたオリジナル阪も気になるので、機会を見てみたいと思います。